新規のプラグインを実行できるよう、これらすべてのことをまとめましょう。
最初に、helloworld.jar という JAR にクラスをコンパイルする必要があります。なぜでしょうか。 それは、この JAR で、プラットフォームにプラグインを見付けるよう指示したからです。
次に、プラグインを、プラットフォームのプラグイン・ディレクトリーの下のディレクトリーにインストールします。 このディレクトリーは、プラグインの ID に対応しています。プラグインの ID は一意でなければなりません。 プラグインのディレクトリー名には、ドットを含む、そのプラグインの完全修飾 ID を使用するのが標準的です。 この場合は、プラットフォームのプラグイン・ディレクトリー内の org.eclipse.examples.helloworld というディレクトリーを作成する必要があります。 (プラグイン・ディレクトリーの名前は plugins であり、 通常、プラットフォームがインストールされているメイン・ディレクトリーの下にあります。) helloworld.jar と plugin.xml をこの新規のディレクトリーにコピーします。
現在ワークベンチを実行している場合は、それをシャットダウンしてから再始動する必要があります。 なぜでしょうか。 プラットフォームは、開始時に、プラグイン・レジストリーと呼ばれる、 システムにインストールされているすべてのプラグインのリストを組み立てます。 このレジストリーは、プラグインと、それらが追加されている拡張ポイントを追跡します。 ワークベンチを再始動すると、それは新規のプラグインを探し出します。
次は何をするのでしょうか。 どのようにしてプラグインを実行するのでしょう。 「パースペクティブ (Perspective)」->「ビューの表示 (Show View)」メニューを使用すると、 プラグインにより追加されたビューをすべて見ることができます。
このメニューは、現在のパースペクティブで使用することのできるビューを表示します。 「その他 ... (Other...)」を選択すると、 (パースペクティブに関係なく) プラットフォームに追加されているビューをすべて見ることができます。 このメニュー項目は、ビューのカテゴリーのリストと、各カテゴリーの下の使用可能なビューのリストを表示します。
ワークベンチは、プラグイン・レジストリーを使用して完全なビューのリストを作成し、 org.eclipse.ui.views 拡張ポイントに 拡張を提供しているプラグインをすべて検出します。
ありました。"Hello Greetings" というビューが、 カテゴリー "Hello" の下の「ビューの表示 (Show View)」ウィンドウに追加されています。 このカテゴリーとビューのラベルは、plugin.xml の拡張ポイントの構成マークアップから得られたものです。
この時点では、まだプラグイン・コードを実行していません。 plugin.xml 内の宣言 (プラグイン・レジストリーを使用してアクセスすることができます) だけで、ワークベンチは、 "Hello" カテゴリー内の使用可能な "Hello View" と呼ばれるビューが存在していることを認識しています。 ワークベンチは、どのクラスがそのビューをインプリメントするのかを認識します。 ただし、そのビューを表示する決定が下されるまでは、どのコードも実行されません。
「ビューの表示 (Show View)」リストから "Hello Greetings' ビューを選択すると、 ワークベンチは、プラグインをアクティブにし、そのビュー・クラスのインスタンス化および初期化を行い、 他のビューと共にその新規のビューをワークベンチに表示します。 これでコードが実行されました。
これが私たちの最初のプラグインです。UI クラスと拡張ポイントについては、後でさらに詳しく取り上げます。